2013年7月24日水曜日

全日本マウンテンバイク選手権 レースレポート

(Written by Yoshitaka)

1年に1度の大事なレース、全日本選手権に参戦してきた。今年は会場が例年通りの富士見ではなく、静岡県伊豆市のサイクルスポーツセンターで行われた。初めて走るコースだったのでレース前日は入念に試走した。コースは難しい箇所が無いパワーコースで1周のラップタイムが速いのが予想できるようなコースだった。まだまだテクニック面で不安が多いのでこういう単純なコースは自分にとってとてもありがたかった。

そしてレース当日。天気は晴れで気温はそんなに高くなく、いつもと違って蒸し暑さを感じないくらいだった。そしてじっくりと時間をかけながらアップを開始する。周りからのプレッシャーはなるべく感じないようにしていたが、いよいよレースなのだと思うとどうしても緊張してしまう。U23で昨年はチャンピオンになったので連覇がかかっている、負けられない、そんな事ばかりを考えてしまう。特に今年はフランスで活動している沢田 時選手、そしていつもJシリーズで争っている前田 公平選手が同じカテゴリーだと考えるとより一層、緊張してしまう。いろいろな事を考えながら1時間ほどしっかりアップをして、残った時間でストレッチをして召集時間まで待った。

photo by Keyder


そしていよいよ召集が始まる。去年と同じく召集は1番目で1列目の真ん中に並ぶ。スタートラインに並ぶと不思議なことに緊張が無くなった。いつもならガチガチに緊張しているが今回は自然と表情が緩む。とても落ち着いた状態でスタートを待つ。

photo by Keyder

そしてピストルの合図と同時にスタート。いつも通り抜け出そうと思ったが、ペダルを踏み外してしまい一瞬出遅れてしまうが、なんとか4番手の位置につきレーススタート。前から離れないようにしっかりついていき、スタートループを終える。1周目から沢田時選手が抜け出そうとしたのでぴったり後ろに着く。このレースで勝つにはこの選手から離れたら絶対に勝てない、そう考えていた。そして、コース序盤にあるアスファルトの斜度のキツイ上りで沢田時選手がダンシングでペースを上げる。普段のレースならすぐに離れてしまっているが今回は調子も良くあまり苦しさを感じない状態でついていけた。気持ちが乗っている、そう感じながら1周目を終えて2周目へ。

photo by Keyder

2周目も1周目と同じくアスファルトの上りでペースアップ。急なペースアップはこの箇所だけだったので次の周回からの展開が予想できた。あとは自分がどれだけ耐えられるかが問題だった。


3周目もやはりアスファルトの上りでペースアップ。周回を重ねる毎にダンシングの動きが鈍くなっているのを感じたが、ここで離れてしまっては絶対に勝てない。

phobo ty Keyder

4周目でまた同じところでペースアップ、しかし上り始めの所で足に異常な重みが。ダンシングで走る事ができず、シッティングで追いかけるが差が開いてしまった。焦りながら必死に追いかけるがここでアクシデントが。同時出走だった女子の選手が狭い上りで前を走っていた。なかなかラインを譲ってもらえなかったので荒れている外側のラインを通って走る。タイムロスをしてしまい気持ちはとても焦っていた。5周目に入るころには差は1分以上になってしまっていた。絶対にこの差を詰めるつもりで強くペダルを踏む。すると徐々に差が詰まっているのを応援してくれている人たちから伝えられる。

photo by Keyder

そして最終周回に入り、残っている全ての力を振り絞って走る。差はコース中盤で40秒、後半で30秒弱と詰まっていく。あと少し、もう少し、まだゴールまで距離はある、と自分に言い聞かせながら走る。しかし、僕が最終コーナーを曲がるころに沢田時選手がゴール。全力を出したが、2位でゴールした。

photo by 巨匠佐野大先生

最終的な差は27秒。「悔しい」という気持ちだけがゴール後に湧き出た。練習環境もcannondaleのバイクも完璧だったのに勝つことができなかった。
しかし、悔しさと同じくらいレースでの楽しさもあった。本当に、本気で全力を出せたレースだと思う。


悔やんでばかりはいられないので、次のレースと来年の全日本に向けてしっかりトレーニングをしていきたいと思います。今回もたくさんの応援、そして最高のサポートありがとうございました。次回もよろしくお願いします。


バイク:CANNONDALE F29
サスペンション: CANNONDALE 2013 LEFTY CARBON XLR 90mm. 29er
ホイール: ENVE ENVE XC 29er
チェーン: KMC X10
タイヤ: MAXXIS IKON
クランク: CANNONDALE HOLLOWGRAM SL 172.5mm
ディレイラーR/F: SHIMANO XTR
ブレーキ: MAGURA MT 8
ペダル: TIME ATAC XS CARBON
サドル: FI’ZI;K TUNDRA 2
ハンドル: ENVE
プーリー: SHIMANO XTR
ヘルメット: KABUTO REDIMOS
グローブ: KABUTO PRG-1
シューズ : SHIMANO SH-M315E
アイウェア: KABUTO PRIMATO PHOTOCHROMIC
  
RankNameTeam Time
1沢田 時 ブリヂストンアンカー 1:17:25
2中原 義貴 CANNONDALE +00:00:27
3西田 尚平国際自然環境アウトドア専門学校+00:01:22